第122回月例セミナー(対面とオンライン)
(対面とオンラインのハイブリッド開催)
2022年7月14日
講師 小川幹子経済産業省 製造産業局 国際プラント・インフラシステム・水ビジネス推進室長 通商室長/総務課 企画調整官。
講師 原健太郎経済産業省 製造産業国 国際プラント・インフラシステム・水ビジネス推進室 室長補佐(総括)
テーマ:
「クリーンエネルギー戦略 中間整理」(小川幹子氏)
「インフラ輸出拡大に向けて(国際プラント推進室の業務について)」(原健太郎氏)
講演内容:小川氏は2050年カーボンニュートラル実現に向けた取り組みについて講演した。2050年カーボンニュートラルや2030年度46%削減を目指す中で、将来にわたって安定的で安価なエネルギー供給を確保し、さらなる経済成長につなげるため「点」ではなく「線」で実現可能なパスを描く、とクリーンエネルギー戦略の位置づけを示した。また、脱炭素の投資額については、2030年単年で約17兆円が最低限必要となると語った。 原氏はインフラ輸出の需要予測について語った。ОECDによれば、世界のインフラ需要は2016~2030年に約95兆ドル(年約6.3兆ドル)と推計、また、ADBによればアジア太平洋地域のインフラ需要は2016~2030年に約26.2兆ドル(年約1.7兆ドル)と推計。プラント室の所轄でもあるエンジニアリングは、従来の事業主軸は設計・調査・建設のEPC事業であったが、近年ではО&Мや事業投資等へ事業拡大を目指す動きが広がっている。プラントエンジニアリングの2020年度の通期実績は、日揮が受注したイラクバスラ製油所近代化プロジェクト(円借款、約4000億円)や千代田化工建設が受注したカタールの大型LNG案件(約6000~7000億円規模)が貢献し、過去最低となった前年度と比べる3倍近く増となったと語った。