第130回月例セミナー(対面・オンライン開催)
2023年7月12日
講師 佐谷説子氏 UR都市機構 統括役(海外展開支援担当)
テーマ:「URの海外インフラ市場における活動」
講演内容:URは日本の民間企業・海外の各機関に対し、➀案件発掘➁調査業務(FS調査など)➂アドバイザリー業務④外国機関が求める都市マスタープランの策定、マスタープラン改定への支援・助言、さらに地区開発の策定と海外プロジェクトの情報提供やビジネスマッチングも支援する。
URが支援する国はインド、中国、ベトナム、インドネシア、タイ、カンボジア、オーストラリアの6カ国。インドではムンバイで公有地を活用した都市開発。中国はJ・CODE WGを通じたエコシティ開発。ベトナムは中国同様、J・CODE WGを通じたマッチングによる機会の創出。インドネシアは公共交通指向型都市開発大規模新都市開発。タイはバンコクでスマートシティとマスタープランの策定。カンボジアはプノンペンで公有地を活用した都市開発。オーストラリアはシドニーやメルボルンで大規模都市開発―などを支援する。
また、西シドニー新空港周辺エリア約1万1200haの都市開発では、ウェスタン・パークランド・シティ公社(WPCA)を支援し、日本企業の事業参画促進に向けた活動を実施中。西シドニー空港は2026年完成の予定で、周辺に整備する新都市開発(エアロトロポリス)とニューサウスウェールズ(NSW)州との関係を構築し、WPCAが計画策定する西シドニー新空港周辺エリアの支援を実施中。
先行開発地区のブラッドフィールド・シティーセンターは面積約100ha、26年に開港予定の西シドニー新空港から約5分の距離。整備費として日本円で104億円を州政府が確保している。また基盤整備として、昨年6月に日本円で約780億円を計上している。
URはNSW州政府、駐日事務所など豪州側とのネットワークを活用し、ダイレクトな情報交換を行い、日本と豪州の企業や政府機関との橋渡し役として活動する。
