第120回月例セミナー(オンライン)

2022年4月27日 講師 小塚英治氏 国際協力機構(JICA)東南アジア 大洋州部

テーマ:「東南アジア地域におけるJICAの協力

講演内容:JICAは開発途上地域のデジタル化の推進とDX推進による社会課題解決促進を通じて開発途上国で持続可能性と強靭性を備え、1人ひとりが多様な幸せを実現できる社会の実現を目指している。インドネシアでは交通・物流・エネルギー・通信網などの質の高いインフラ整備、さらに気候変動、環境保全対策を支援。また、円借款事業として、ジャカルタ都市高速鉄道、バティバン港開発、バリ海岸保全などの事業計画を推進する。マレーシアでは鉄道分野をはじめとする質の高いインフラの整備や環境保全、社会的弱者支援など社会の安定に資する支援を行う。円借款事業としては、マレーシア日本国際工科院整備事業などを計画している。カンボジアはハード・ソフト両面における物流網(道路・港湾・税関等)の強化、上下水道、廃棄物、都市交通などの整備を推進する。ラオスでは交通インフラ整備、運営及び物流関連制度整備のほか電源、送電網整備も実施する計画。ベトナムは経済インフラ、アクセスサービス向上をさせるほか、交通、エネルギー分野も支援する。タイは円借款事業として、バンコク大量輸送網整備事業(レッドライン)、東南アジア海域における海洋プラスチック汚染研究の拠点を形成する。フィリピンは円借款事業として、マニラ首都圏地下鉄事業、南北通勤鉄道事業、セブ―マクダン橋(第4橋)、沿岸道路建設、タバオ市バイパス建設など案件を実施中と述べた。